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舌下免疫療法とは

アレルギー性鼻炎の治療には、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状を薬でおさえる薬物療法(対処療法)と、アレルゲンを少量から投与して体をアレルゲン(アレルギーの原因物質)に慣らしていくアレルゲン免疫療法があります。
アレルゲン免疫療法は、根本的な体質改善が期待できる治療法で、長期にわたって症状を抑えたり、症状を和らげたりすることが期待できます。
注射でアレルゲンを含む治療薬を投与する皮下免疫療法と、錠剤を舌の下にふくんで行う舌下免疫療法があります。
現在、スギ花粉症とダニアレルギー性鼻炎に対して舌下免疫療法を行うことができます。

期待できる効果

長期にわたり正しい治療が行われると、アレルギー症状を治したり、長期にわたり症状をおさえる効果が期待できます。
症状が完全におさえられない場合でも、症状を和らげ、アレルギー治療薬の減量が期待できます。
残念ながら1~2割の方は効果が認められません。

 

実際の使用方法

治療薬(錠剤)を舌の下に置き1分間保持したあとに、飲み込みます。

副作用

主な副作用

  • 口の中の浮腫、腫れ、かゆみ、不快感、異常感
  • 唇の腫れ
  • 喉(のど)の刺激感、不快感
  • 耳のかゆみなど

重大な副作用

 

  • ショック
  • アナフィラキシー※

※アナフィラキシー
医薬品などに対する急性の過敏反応により、医薬品投与後多くの場合30分以内で、蕁麻疹などの皮膚症状や、腹痛や嘔吐などの消化器症状、息苦しさなどの呼吸器症状、突然のショック症状(蒼白、意識の混濁など)がみられる。

Q&A

①いつから始められるの

スギ花粉症の場合は、スギ花粉が飛んでいる時期は治療を新たに開始することはできません。
スギ花粉症の「アレルゲン」は「スギ花粉」であり、スギ花粉が飛んでいる時期はアレルゲンに対する体の反応性が過敏になっています。
そのため、スギ花粉が飛んでいない時期に治療を開始します(6~11月)。
一方、ダニアレルギー性鼻炎の場合は時期に関わらず治療は始められます。

②どれくらい治療するの

3年未満では治療終了後の効果持続がほとんど認められないことが解っています。
治療終了後の効果持続期間も考慮すれば、少なくとも3年は内服が必要です。
3年間内服を継続すると内服終了後も3~5年程度効果が持続するとされています。
5年間内服した場合は5~8年程度効果が持続するとされています。

③効果はどれくらいであらわれるの

スギ花粉症の場合は初めてのスギ花粉飛散シーズンから、ダニアレルギー性鼻炎の場合は治療を始めて数ヶ月後から効果が期待され、年単位で継続することで最大の効果が得られます。

④何歳から治療できるの

5歳から治療を行うことができます。

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